お歳暮をいただいたときに欠かせないのがお礼状。
でも「夫が忙しくて書けないとき、妻が代筆しても良いの?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
本記事では、妻が代筆する際のマナーや注意点、さらにそのまま使える文例まで紹介します。心を込めた一通で失礼なく感謝を伝えましょう。
お礼状のマナーと注意したいこと
まず、知っておきたいお礼状の注意点とマナーから。
妻が代筆するしないにかぎらず、お礼状のマナーはみな同じ。
お礼状はお歳暮が届いたらすぐ出すことが鉄則。
2、3日以内には出しましょう。
どうしても出すのが遅れてしまう場合は、お詫びの言葉を必ず入れること。
目上の人へ送るなら封書、部下や同僚、友人などならハガキでもOK。
でも、1番ていねいなお礼状はやはり封書。
迷ったら封書で送りましょう。
次に注意点をいくつか。
お歳暮をいただいた相手が特に重要な取引先の方の場合。
これはだんなさまが書くべき。
奥さまと面識がなければなおさら。
どうしてもだんなさまが書けない場合。
代筆が失礼にあたるわけではないので、そんな時は妻の代筆もやむを得ません。
もう1つ注意したいこと。
それは夫の代筆でも妻のことばで書くという点。
夫になりきって書くのが代筆ではありません。
夫の感謝の気持ちを代弁するので、だんなさまとよく相談して書きましょう。
そして、できるだけ手書きで。
字が下手だから、かえって失礼にあたるとか考えてませんか?
パソコンの方が読みやすいのは確か。
よほど文字に自信のある人以外はパソコンに頼りたいのがホンネ。
でも、1文字1文字ていねいに書いた文字って絶対気持ちが伝わるもの。
やはり手書きが望ましいですね。
そしてポストに投函する前に、だんなさまに目を通してもらうことも忘れずに。
お礼状のおおまかな流れとは
いざ書こうと思っても、まずなにから書けばいいかわからないもの。
大まかな流れは「頭語→時候あいさつ→お礼のことば→結びの文」
頭語とはよく見かける拝啓ということば
これを使うときは敬具で終わるのがマナーなので忘れずに。
頭語を使わずに時候のあいさつから書き始めてもOK。
時候とはその季節や天候に合わせたその時の心情を表すことば。
師走、冬枯れ、年の瀬、お正月準備など。
次にいただいたお歳暮へのお礼。
ここはオリジナル性を出せる大事なポイント。
主人も私も大好物とか、家族で取り合いになるほど…など具体的に書くことが大事。
相手の方に感謝の気持ちが伝わるように工夫したい。
そして結びの文。
ここは相手の体を気遣う文章を。
最後にだんなさまの名前を書きます。
代筆の大事なところは 「内」を書き加えること。
「内」とは妻の意味なので、名前でなく「内」がスマート。
縦書きならだんなさまの名前の左横、横書きなら名前の下に。
だんなさまの名前より大きくなることは避けてください。
あくまでもだんなさまを立てることが大事。
少し小さめに書くようにしましょう。
妻が代筆するときに使える具体的な文例
ビジネス関係へのお礼状(フォーマル)
拝啓 師走の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます
このたびは結構なお歳暮の品をお送りいただき、誠にありがとうございました。
主人も大変喜んでおり、家族そろって美味しくいただいております。
寒さも一層厳しくなってまいりますので、皆様どうぞご自愛くださいませ。
敬具
令和〇年十二月吉日
〇〇株式会社 〇〇様
(夫の名前) 内
親戚・知人へのお礼状(ややカジュアル)
拝啓 年の瀬も押し迫り、慌ただしい日々が続いております。
このたびは心のこもったお歳暮をいただき、誠にありがとうございました。
主人も私も大好物で、家族みんなでありがたく頂戴いたしました。
どうぞ良いお年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます。
敬具
令和〇年十二月吉日
○○様
(夫の名前) 内
ポイント解説
- ビジネス関係は「時候の挨拶+感謝+体調を気遣う言葉」が基本。
- 親戚や友人には少し柔らかい表現にして「家族で喜んでいる様子」を具体的に。
- 最後の署名は夫の名前を書き、左横や下に小さく「内」と記すのが妻の代筆マナー。
お歳暮のお礼状は妻が代筆しても良い?【まとめ】
結婚をしたら夫を通して妻も社会とつながります。
夫の名前あてのお歳暮でも、家族にきたということ。
夫が忙しければ、妻がしっかりお礼状を書きましょう。
ひと通りの流れを覚えてしまえばむずかしいことではないですよ。
出す時期や書き方のマナーなどは守って、相手に失礼のないようにしたいもの。
字の上手下手ではなく、心を込めて1字1字ていねいに書くことを心がけてくださいね。