浅草寺でどんど焼きはある?江戸時代の名残が残る東京の“貴重などんど焼き”事情を解説!

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浅草寺といえば、東京を代表する観光名所であり初詣スポット。


「小正月にどんど焼きを見られるの?」と気になる人も多いのではないでしょうか。


実は、浅草寺ではどんど焼きは行われていません。その理由は、江戸時代にまでさかのぼる防火政策と宗教の違いにあります。


この記事では、浅草寺でどんど焼きがない理由と、東京都内で実際に見られる貴重などんど焼き会場を紹介します。

目次

今も生きている?徳川幕府のお達し

残念ながら、浅草寺ではどんど焼きを行っていません。元々都内ではどんど焼きをあまりやっていません。東京都内23区では2つの神社でしかどんど焼きを見る事ができません。

なぜ東京都内では、こんなにどんど焼きが少ないのでしょうか。これは江戸時代に幕府がどんど焼きを禁止したからです。江戸の街は繰り返し大火に見舞われ、その度に大きな被害を蒙りました。江戸幕府は燃えやすいものを外に置くなと言って、門松を飾る期間まで制限したのですから、どんど焼きの制限もやむなしといった所だったのでしょう。

現代でも、東京都内は建物が密集していますから、どんど焼きは危険な行為とみなされるのかも知れません。

浅草寺で古い御札、お守りは引き取ってもらえます

既に浅草寺で授かった御札やお守りがある場合は、どんど焼きが無くても心配ありません。浅草寺の本堂手前あたりに古札お納め所があるので、そこに出しましょう。

お寺には宗派があリます。浅草寺が遠くて別のお寺に納めたい場合でも、できれば同じ宗派のお寺に納めるようにしましょう。ちなみに浅草寺は聖観音宗です。

浅草寺とよく間違われる、浅草神社

浅草寺と深い関係があり、同じ敷地内にある浅草神社は、かつてはどんど焼きをやっていましたが、現在は氏子(普段から浅草神社にお参りしている人です)だけを対象に、古い御札やお守りを受け付けるだけになっています。

浅草神社の社殿は国の重要文化財に指定されていて、平成8年には3億円以上の費用をかけて修繕を行っています。重要文化財を保護すると言う点からも、敷地内で火を燃やす事はできないのかも知れませんね。

仕方がないとは言え、残念ですね。

捨てにくいものを捨てたい時に、役に立ちそう!

浅草神社のホームページには縁起物のだるまや熊手を神社で受けない理由などが書いてあります。読んでいると、興味深いですよ。

さらに自分で縁起物を処分する時の、お清めの仕方についても書いてあります。神社で指導している方法ですから、間違いないと思います。

ゴミとして捨てると心が痛むものを処分したい時、きっと役に立つ内容です。

都内のどんど焼きなら、ココ!

でも、どうしてもどんど焼きの炎を直に見たい人もいますよね。正月飾りはどんど焼きで焼いて欲しいし、どんど焼きで焼いたお餅を食べたり、甘酒を飲むのが楽しみな人もいるでしょう。東京都内23区で行われる貴重などんど焼きをご紹介します。

鳥越神社

台東区の鳥越神社は浅草寺から車で10分程しか離れていません。これなら同じ日に両方見物できますから、少し足を伸ばしてみませんか。2018年は1月8日 13時からどんど焼きを行うそうです。

台東区のホームページにお知らせが載っていました。

花園神社

新宿の花園神社ではどんど焼きを「湯の花神事」と呼ぶそうです。古い御札などを燃やした火でお湯を沸かして神様に供え、そのお湯で甘酒を作ってふるまう所から来た名前だそうです。
こちらも2018年1月8日に行われます。

花園神社ホームページです。

東京都内はどんど焼きが少なくて残念ですが、これも江戸時代からの伝統なのだと考えると趣が感じられるから不思議ですね。数少ない貴重などんど焼きを楽しむ事にしましょう。

なぜ浅草寺ではどんど焼きが行われないの?東京特有の歴史背景

江戸の大火が招いた「火気行事の禁止令」

浅草寺を含む東京都心部では、どんど焼きを行う神社や寺院が非常に少ないのが現状です。


その理由は、江戸時代にさかのぼります。度重なる大火(特に明暦の大火や明和の大火)により、江戸幕府は防火対策として「火を使う行事の制限令」を出しました。


門松を燃やす行事や焚き火、屋外での火気使用が禁止され、これが現在も東京の正月行事に影響を残しています。

浅草寺は「寺院」ゆえの制約も

浅草寺は仏教寺院であり、「どんど焼き」はもともと神道の行事(左義長)にあたります。


そのため宗派の違いからも、浅草寺では火を使った神事は行われません。


代わりに、古札やお守りを納める専用の「古札お納め所」が設けられており、環境に配慮しながら供養が行われています。

東京の街並みが“火を使う行事”を難しくしている

現代の東京は高層ビルや住宅が密集しているため、火災リスクが高く、どんど焼きを実施できる広い敷地が限られています。


消防法や都市条例によって、明火を扱う祭事には厳しい基準が設けられており、結果として「安全な郊外のみ実施可能」という現状が生まれています。

浅草寺ではどんど焼きをやっていないけど…

浅草寺はどんど焼き以外の楽しみがたくさんあります。ほおずき市や羽子板市など、年中行事はたくさんあるのです。今ではあまり聞く事のない針供養もきちんとやっているので、何回出かけても新たな発見ができそうです。

浅草寺でどんど焼きを行っているのか、についての結論は

  • 浅草寺ではどんど焼きはやっていないので、他の行事を楽しみましょう!
  • 東京都内23区でどんど焼きを楽しむなら、鳥越神社か花園神社にどうぞ!(鳥越神社は浅草寺に近い)
  • 東京都内23区でどんど焼きが少ないのは江戸幕府のせいなので、これも江戸情緒だと思うことにしましょう!

と言う事になります。

同じ東京都でも、少し足を伸ばして見るとどんど焼きをやっている神社が見つかります。
例えば立川の諏訪神社は2018年1月15日 午前10時より「ドンドン焼き」を行うそうです。
郊外にある神社なので、敷地が広くて立派です。これならどんど焼きも心置きなく行えると思います。

今年も残りわずかとなりましたが、貴重な東京都内23区でのどんど焼きが今から楽しみですね!

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