秋になると、栗拾いに出かける方も多いのではないでしょうか。
栗は収穫後に下処理をしないと渋みやエグみが強く、美味しく食べられません。
本記事では、栗を水につける理由や虫食い栗の見分け方、アク抜きや皮むきの正しい手順まで、初心者の方でもわかりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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栗拾いの下処理の前段階|中身の詰まった栗を選別する方法

栗拾いで収穫した栗をイガから取り出したら、皮をむく前に「良い栗」と「悪い栗」の選別をしましょう。
せっかく皮をむいたのに、中がスッカスカだと悲しいですよね・・・。
穴の空いた栗
明らかに穴の空いた栗はすでに中身が虫に食べられている可能性が高いです。
つまようじで刺したような穴が空いている栗は、皮はむかずに処分しましょう。
水につけると浮いてくる栗
中身が空洞になっている栗は、水につけると浮いてきます。
空洞になる理由としては、虫に食べられていたり、中の水分が抜けてしまっていることなどがあります。
残念ですが水に浮いてしまう栗は取り除くのが無難といえそうです。
虫食い栗の見分け方と捨てるタイミングのコツ
栗を水につけたときに「浮いてくる栗」は要注意です。
多くの場合、中身がスカスカだったり、虫に食べられていたりするからです。
ここでは、虫食いかどうかの見分け方と、食べられるかどうかの判断基準をご紹介します。
浮いた栗=全部ダメではない?
基本的には水に浮いた栗は避けるのが無難ですが、すべてが完全アウトというわけではありません。
たとえば、ほんの少しの空洞があるだけで浮いてしまうこともあります。
そのような栗は、皮をむいて中身を確認したうえで、変色や虫の痕跡がなければ食べられることもあります。
虫食いのサインとは?
以下のような栗は、虫が入り込んでいる可能性が高いです。
- 表面に小さな穴が開いている(特に爪楊枝で刺したような点穴)
- 水に浮いたうえで軽く振るとカラカラ音がする
- 表皮に黒ずみやカビがある
こうした栗は、たとえ皮をむいても中に虫が潜んでいたり、傷みが進んでいる可能性があるため、基本的には処分しましょう。
もったいない時の判断ポイント
「せっかく拾ったのに、全部捨てるのはもったいない…」と感じるときは、以下を基準にしてみてください。
- 皮をむいた時点で実がしっかり詰まっていて、変色がない→使える
- 中が黒っぽく変色している、カビ臭い→処分
- 白い糸や粉状のものが付着している→虫のフンや菌なのでNG
無理に食べて体調を崩すよりも、安全第一で選別しましょう。
栗の下処理は、水につけてアク抜きをするだけ

栗は渋みやアクが多いため、アク抜きが必須です。
方法はシンプルで、栗を水につけるだけ!
つけておく時間は1時間~半日ほどが目安です。
水につける時間は諸説あり、何日もつけておくのが良いとされている意見もあります。
しかし長時間水につけることは、痛みの原因にもなります。
長くても1日程度にしておくのがおすすめです。
栗の皮むき方法

栗の皮はとても硬いのですが、熱湯につけることでやわらかくなります。
栗の皮には、表面の「鬼皮」と内側の「渋皮」の二種類があります。
料理によっては、渋皮はむかないものもありますが、今回はすべての皮をむく手順をご紹介しますね。
- 鍋に皮つきの栗と水を入れ、火にかける
- 沸騰したら火を止めて5分ほど待つ
- 熱腸から取り出し、包丁で鬼皮をむく
※熱湯から取り出した直後の栗の方が、皮がわらかくむきやすいので、ひとつずつ取り出すようにしてください。 - 鬼皮をむいた栗を、再び熱湯に戻す
※再び熱湯につけることで、渋皮がよりやわらかくなります。 - 鬼皮をむいた栗を熱湯から取り出し、包丁で渋皮をむく。
- 1時間ほど水につける。
※皮むき後の栗を水につけることで、よりアク抜きをすることが出来ます。
以上が皮むきの手順になります。
ここまで出来たらお料理やお菓子作りに使うことが出来ます。
お好きなレシピを参考に、栗料理を楽しんでくださいね!
栗の皮むきが楽になる方法

一般的な栗の皮むきについてご紹介しましたが、より時短になる方法をご紹介します。
栗を冷凍してから皮をむく
熱湯につけた後に皮つきのまま冷凍すると、解凍後に皮がむきやすくなります。
冷凍することで長期保存も可能になるので、すぐに調理しない方にもおすすめの方法です。
栗の皮むき器を使用する
包丁使いに自信のない方は、栗の皮むき器を使ってみてはいかがでしょうか。
「栗の皮をむく機会なんてそうそうないし、お金がもったいない」と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です!
栗の皮むき器は100均にも売っています!
100円で手に入るのであればお財布にも優しいですし、ひとつ買っておいても良いかなと思えますよね!
栗拾いでは水につけると良い!正しい下処理をして美味しい栗を食べよう!【まとめ】
栗拾いで収穫した栗を美味しく食べるには、きちんとした下処理が欠かせません。
水につけて選別する工程やアク抜き、皮むきの方法を知っておくことで、料理やお菓子作りにも活用できます。
今年の秋は、ぜひ栗拾いと手作りの栗料理にチャレンジしてみてくださいね。