秋の味覚として人気の「栗」。
とくに秋になると栗拾いやスーパーでの生栗購入を楽しむ方も多いでしょう。
しかし栗は皮で覆われているため、中身の状態がわかりづらく「腐っているかどうか」「虫に食われていないか」が気になるところ。
本記事では、腐った栗やダメな栗を見分けるポイントと、安全に美味しく食べるための下処理方法まで、分かりやすくご紹介します。
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生栗が手に入る時期

栗の収穫時期は8月下旬~11月と幅広いです。
中でも収穫の最盛期は9月~10月ごろと言われています。
農園や果樹園で栗拾いができたり、八百屋やスーパーなどで生栗が手に入るのもこの時期になります。
普段は加工された栗を食べることがほとんどですが、上記の期間は旬な生栗を食べることができる貴重な時期と言えるでしょう。
腐っている栗の見分け方|要注意なサインとは?

栗の品質が落ちているだけでなく、明らかに「腐っている」と判断できる状態もあります。
食べてしまうと体調を崩す恐れもあるため、以下のような特徴がある栗は絶対に食べないようにしましょう。
明らかに異臭がする
栗を手に取ったとき、ツンとする酸っぱい臭いやカビ臭さを感じたら、それは腐敗が進んでいる証拠です。
栗本来の香りではない場合は、迷わず破棄しましょう。
皮がぶよぶよして柔らかい
通常、栗の鬼皮(外皮)は固く張りがありますが、腐った栗は水分を吸ってぶよぶよと柔らかくなっていることがあります。
軽く押してみて凹むようであれば要注意です。
カビが生えている
白や緑、黒いカビが表面に付着している場合、内部まで菌が回っている可能性があります。
たとえ一部でも、カビが確認できたら食べないでください。
水に浮く
保存中の栗を水に入れてみて浮いてくるものは、中がスカスカだったり腐っていたりする可能性が高いです。
すべてが腐敗しているわけではありませんが、目安のひとつとして活用できます。
その他にダメな栗の見分け方

腐った栗以外にも、食べてはいけない栗はあります。
ここでは腐った栗以外のダメな栗の見分け方を解説します。
穴が空いている栗
穴が空いている栗はすでに虫に食べられてしまっている可能性が高いです。
色が白っぽい栗
白い斑点がある栗も、虫に食べられている可能性が高いです。
ハリツヤがない栗
ハリツヤがないカサカサした栗は、鮮度が良いとは言えません。
これらのダメな栗の見分け方は、100%保証される方法ではありません。
選別作業をしないよりは、「良い栗の割合が上がる」程度に考えておきましょう。
拾った栗は虫止めをしよう!
比較的良い栗を選別できたとしても、栗拾いで採った栗の場合は注意が必要です。
採れたての栗は中身が詰まっていたとしても、そのままにしておくと虫に食われてしまう場合があります。
これ以上実をたべられないよう、虫止めをしましょう。
虫止めの手順
- 鍋にお湯を沸かし、沸騰前(80℃程度)に栗を入れる
- 温度を80℃にキープして1~2分茹でる
- 栗を取り出し良く冷まし、表面をよく乾かす
以上で虫止めは完了です!
スーパーなどで販売されている栗は虫止めしてあるので、心配いりませんよ!
より美味しい栗に熟成させるコツ
生栗の常温保存は基本的にNGです。
鮮度が落ちて、すぐに傷んでしまうからです。
しかし冷蔵庫で正しく保存すると、糖度がアップしてより美味しくなります。
表面が乾いた皮付きの生栗を新聞紙で包んで、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れるだけです!
簡単ですが、ここでポイントになるのが「水分」です。
水分はカビの繁殖の原因になってしまうので、水分を徹底的に排除するのがコツ。
「ポリ袋に何ヵ所か穴をあけて水分の逃げ道を作ってあげる」
「包んでいる新聞紙をこまめに取り替える」などの工夫をしましょう。
熟成期間は2週間~4週間になります。
早く食べてしまいたい気持ちもありますが、より甘くて美味しい栗を食べるために、もう少し我慢です(笑)
栗の皮のむき方
栗の皮はとても硬いのですが、熱湯につけることでやわらかくなります。
栗の皮には表面の「鬼皮」と内側の「渋皮」の二種類があります。
表面の硬い鬼皮は食べられませんが、料理によっては渋皮をむかないものもあります。
- 栗を水に半日ほど漬ける
- 鍋に皮つきの栗と水を入れ、火にかける
- 沸騰したら火を止めて5分ほど待つ
- 熱腸から取り出し、包丁ではがすように鬼皮をむく
- 水またはお湯に半日ほど漬ける
- 包丁で渋皮をむく
栗はえぐみやアクが強いので、水につける工程は大切です。
皮がむけたらあとはお好きな方法で栗を調理して、旬の味覚を堪能してください!
ダメな栗の見分け方を知って、美味しい栗を食べよう!【まとめ】
腐った栗やダメな栗を見分けるためのポイントを押さえておくことで、より美味しく安全に栗を楽しむことができます。
虫食いや乾燥に加え、異臭やカビなどの変化にも注意しましょう。
せっかくの秋の味覚、生栗を購入したり栗拾いに出かけた際には、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。