「顔も知らない親戚から法事の案内が届いたけれど、出席したほうがいいの?」
そんな悩みを持つ人は少なくありません。
法事の出席範囲は家や地域によって異なり、明確なルールがないからこそ迷うものです。
この記事では、法事は親戚のどこまで出席すべきか、そして断るときのマナーや例文まで詳しく解説します。
おそるべし!嫁ぎ先の法事事情
冠婚葬祭はその土地柄や風習がとても色濃く出る行事。
忙しい現代人が増えたせいでしょうか。
全体的に簡単に済ませようという風潮になってきました。
しかし、地方はまだまだ盛大。
私が嫁いだ先は親戚が多い上に、ど田舎。
色々なしきたりの違いに戸惑ったものです。
一般的に四九日法要、一回忌は盛大に行われるもの。
一回忌は血のつながりがある三親等の者はもちろん出席。
遺族の意向で故人の友人、会社の方、中にはご近所さんまで参列することも。
それでも回忌を重ねるごとに出席人数が減っていきます。
三回忌以降は身内のみで…の流れがほとんど。
しかし、嫁ぎ先は一回忌から十三回忌あたりまで出席メンバーが同じ。
「ここまで私が出席するもの?」と思うこともよくありました。
ダンナのいとこの妻のお母様が亡くなった時…。
義父母のいとこが亡くなった時…。
もちろん、お通夜、ご葬儀には参列します。
しかし、ダンナすら血のつながりがない人の五回忌や十三回忌。
さすがに「???」となりますよね。
義父母、もしくは我が家を代表してダンナだけでいいのでは?と思っていました。
法事に呼ばれる“親戚の範囲”はどこまで?一般的な目安
法事の出席範囲には明確な決まりはありません。
ただし、一般的な目安として次のように考えると分かりやすいです。
| 回忌 | 出席する範囲の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 四十九日・一回忌 | 三親等まで(両親・兄弟姉妹・祖父母・孫・おじ・おば・いとこ) | 最も盛大に行う法要。友人・知人も招かれることがある。 |
| 三回忌 | 身内中心(二親等以内+ごく親しい親戚) | 一部の友人や近隣も参加することがある。 |
| 七回忌以降 | 遺族・直系親族のみ | 家族法要として自宅で行うケースが多い。 |
つまり、一回忌までは広く、回忌を重ねるごとに身内中心になるのが一般的です。
とはいえ、地域性や家のしきたりによっても差があります。
地方によっては十三回忌や二十三回忌でも親族が大勢集まることも珍しくありません。
法事の招待を受けたときの判断基準
法事の招待状が届いたとき、「出席すべきか、欠席してもよいのか」迷うことがあります。
次の基準で考えるとスッキリ判断できます。
出席したほうがよいケース
- 施主が直接声をかけてくれた
- 故人と面識がある、または親しくしていた
- 義理の付き合いでも家同士の関係が深い
- 一回忌など、法要の節目にあたる場合
これらに該当するなら、できるだけ出席するのが礼儀です。
欠席しても失礼にならないケース
- 遠方でどうしても移動が難しい
- 子どもの体調や高齢の家族の介護などで外出が困難
- 故人とほとんど面識がない
- 施主が「無理のない範囲で」と明言している場合
この場合は、早めに丁寧な連絡を入れることが大切です。
お詫びとともに、お供えや香典を郵送すれば誠意が伝わります。
断る場合の言い方(例文つき)
電話や手紙、メールで伝えるときは、次のように簡潔で丁寧な言葉を使いましょう。
「このたびはご案内をいただき、誠にありがとうございます。
あいにく◯◯の事情で出席が叶いませんが、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
後日、心ばかりではございますが、お供えをお送りさせていただきます。」
あくまでも「欠席するけれど気持ちはあります」という姿勢を見せることがマナーです。
法事は、招待されたのなら出席するのがマナー
法事はお通夜や葬儀と違って大きな違いがあります。
それは自主的に伺う葬儀などと違って、法事の場合は施主側がすべて決めるということ。
招く人の範囲に正しい決まりはないんです。
土地柄、しきたり、考え方、故人の意向…。
これらに常識、非常識はありません。
顔もしらないどころか一度も会ったことがない。
そんな方の法事に招かれることも当然でてきます。
出席するべき?と悩んでいるあなた。
招待状をいただいたのなら、よほどのことがない限り出席するのが大人としてのマナーです。
あなたに出席してもらいたいと施主側が考えて招待しているんです。
誰でもいいわけではないはず。
逆にどんなに親しい方でも、招待されなければ出席できなわけですから。
故人がどんな方なのか、親戚の人に聞いてみるのもまた新鮮に感じるかも。
法事に子連れで行く時に気をつけたいこと
親戚が多ければ、それだけ法事も増えます。
当然子育ての時期とがっつりかぶることも。
特に小さいお子さんがいると悩みますよね。
小さなお子さんがいるなら、場合によっては遠慮させていただくのも可
実家などに預けられるのならそれが一番ですが、なかなか難しいことも…。
あまりにも遠方だったり、外出は控えたい時期なら遠慮させていただいても大丈夫。
その旨を伝えて早めにお断りの連絡を。
連れて行くのならこちらも早めに一言伝えておきましょう。
会食での食事が必要な年齢なら施主側も準備があります。
もちろんお香典は子どもの分の食事代も含めて包みましょう。
小さな子供がいると周りに大目に見て貰える
これは私の経験ですが、小さい子どもがいると割と大目に見てもらえちゃいます。
親戚同士だからこそですね。
子どもがぐずりそうだったら、すぐ席を外すなど対処しましょう。
だからといって甘えるばかりではダメですよ。
会食の席は入り口近くとか、読経の時は一番後ろに並ぶとか…。
音の出ない新しいおもちゃを用意しておくのも効果ありです。

できるだけ迷惑がかからないように、自分で出来ることはしたいもの。
赤ちゃんならお披露目の場になるかもしれません。
たくさんの人に抱っこされて意外にご機嫌でお世話がラクだった、なんてことも。
しかし、法事の場。
あくまでも故人を偲ぶための催しであることを忘れずに。
法事はどこまで出席するべき?【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
法事もちょくちょくあると正直言ってめんどくさいもの。
それでも縁あって親戚になった方々。
顔も知らない、会ったこともない…。
でも招待されるということは、あなたに来てもらいたいと施主側が考えたってこと。
ぜひ、出席して故人を偲んであげてください。
子連れでの参加の時は、迷惑をかけない最大限の配慮を忘れずに。
