「初七日のお返しって必要?」「いつ渡すのが正しい?」と迷う方は多いですよね。
初七日法要は、葬儀に続く大切な仏事のひとつ。参列者から香典をいただいた場合は、きちんとお返しをするのがマナーです。
この記事では、初七日のお返しの要否・渡すタイミング・金額相場・のしの書き方まで詳しく解説します。
初七日当日の法要ならお返しは忌明けに
人が亡くなると7日ごとに生前の行いを審判されます。
遺族は故人に徳が積まれるように、7日ごとに法要を営んで祈ります。
故人が亡くなって1番最初の法要が初七日法要。
繰り上げ、または練りこみ法要が主流な中、自宅で法要を行う家もあります。
自宅にお坊さんを招いて、家族や故人の兄弟などで初七日法要を営まれる場合。
法要なので、施主(喪主)以外は香典やお供え物を持参します。
さらに自宅でこじんまりとはいえ、弔問客もいらっしゃるでしょう。
初七日法要でももちろん香典のお返しは必要です。
「どれだけの人数がいらっしゃるのかわからない…。
お返しはどのくらい用意したらいいの?」
こんな疑問も当然です。
本来、喪中の間はお礼を慎むのがマナー。
なので、四十九日の忌明け後にお返しをして大丈夫です。
ギフトショップなどに頼む場合。
お返しの品は四十九日法要の10日〜1週間前に準備しておきましょう。
法要の翌日に届くように手配してくれます。
その際「無事四十九日法要を済ませました」と一言お礼状を添えたいですね。
葬儀のお手伝いでお世話になった人に忌明け前に送りたい場合。
そんな時は、少しでも早くお返ししてお礼をしたかった旨を伝えましょう。
喪中なのに…と思わず、相手も納得されます。
繰り上げ法要でのお返しを渡すタイミングは?
親戚が遠方などで集まるのが難しい、金銭的にも負担をかけたくない。
このような理由で、葬儀当日に初七日法要を営むのが今は主流。
繰り上げ、練りこみ法要と呼ばれる法要です。
これらの法要では、会食の席が設けられることが一般的。
初七日法要は親戚以外にも故人の友人などを招くことがあります。
地域によってはお世話になったご近所さんなども。
参列者が多いので斎場などで行われることが多いもの。
本来お返しは、参列者が帰るタイミングで出口で渡します。
しかし、人数が多くて出口が渋滞になる可能性もあります。
お開き近くに声をかけながら足元にお返しを置いてもマナー違反ではありません。
会食の邪魔になるようなら、あらかじめ各席に置いてもいいですね。
初七日法要のみで会食がない場合もあります。
法要後に折詰弁当、飲み物などと一緒にお返しを渡しましょう。
会食があっても遠方、用事などで帰る参列者も同様です。
お返しについて重要なこともう一点。
お返しが足りないということはあってはならないこと。
参列者に対してとても失礼にあたります。
あらかじめ参列者の人数がわかっているのですから。
人数分用意しても、どんな不測の事態があるかわかりません。
お返しは多めに用意しておくべき。
余ったお返しは引き取ってくれるギフトショップもあります。
そのような店を利用してもいいですね。
お返しをした後に香典の金額が予想外に多かった…。
なんてこともよくあります。
お返しの相場は香典の半額から3分の1。
例えば2万円いただいたが、お返しが5千円だった場合。
ちょっと焦りますよね。
でも慌てなくても大丈夫。
四十九日の忌明け後に改めてお返しすればいいんです。
故人と縁の深かった人は多めに包んでくれることがあります。
こちらも誠意を込めたお返しをしたいものですね。
初七日のお返しはどんな品を選ぶ?相場と人気の品ランキング
お返しの金額相場は「香典の3分の1〜半額」
初七日法要でいただいた香典へのお返しは、3分の1〜半額程度が一般的な目安です。
たとえば5,000円の香典なら1,500〜2,500円前後、1万円なら3,000〜5,000円前後のお品を選びます。
香典の金額は人によって異なるため、「全員共通で3,000円前後の品を用意」するのもよい方法です。
また、葬儀と初七日を同日に行う「繰り上げ法要」の場合は、葬儀返礼品と兼ねてお返しを渡すのが一般的です。
お返しに人気の品TOP5(消えもの中心)
「不祝儀を残さない」という意味で、使ってなくなるもの=消えものが定番。
贈る相手の年齢や家族構成を問わず喜ばれる品を選びましょう。
- 高級お茶・茶葉ギフト
上品で日持ちがするため、弔事の定番。 - 和菓子・焼き菓子の詰め合わせ
「故人を偲びながらいただく」品として人気。 - タオルセット・ハンカチ
日常使いでき、軽くて持ち帰りやすい。 - コーヒー・紅茶・カフェギフト
おしゃれで香典返しと兼用できる万能アイテム。 - 洗剤・入浴剤セット
実用性が高く、どの年代にも好印象。
郵送でお返しする場合は、重量よりも日持ち・保存性を重視して選ぶと良いでしょう。
お礼状を添えると印象がより丁寧に
お返しに一言お礼状を添えると、気持ちがより伝わります。
形式張らず、以下のような文章で十分です。
お礼状の例文
拝啓
このたびは故〇〇の初七日に際し、ご丁寧なるお供えとご厚情を賜り誠にありがとうございました。
おかげさまで無事に法要を終えることができました。
心より御礼申し上げます。
略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
施主 〇〇〇〇
お返しの品は量より質の消えものがベスト のしも忘れずに
お返しの品は消えものが良いとされています。
不祝儀が消えて続かないという意味を込めて。
お菓子や乾物、お茶、タオルなどの消耗品が一般的。

会食後など、直接渡すのなら持ち帰る負担も考えたい。
軽いものやあまりかさばらないものがいいですね。
3千円から5千円の予算で消えものなら高級なお返しが揃います。
量より質で選びましょう。
お返しを郵送するなら、選択の幅はもっと広がります。
重さを気にせずにすみますから。
オイルセット、缶詰めなど日持ちするものはお返しにぴったり。
毎日使うので、洗剤も主婦には嬉しいものです。
こちらもお礼状を添えてお返ししましょう。
お礼のお返しなのでのしはきちんと付けてください。
水引は黒白や銀白の結び切りを使用します。
(※関西では黄白の場合も)
表書きはこちらを参考にしてください。
手渡しならば外のし、郵送ならのしの汚れ防止のためにも内のしにしましょう。
初七日法要のお返しはするもの?のしは付けるべき?【まとめ】
葬儀から7日しか経っていなくても初七日は法要。
香典をいただいたらきちんとお返しをしましょう。
葬儀とは別の日に初七日を営んだ時のお返しは忌明け後に。
繰り上げ法要なら葬儀当日お帰りの時に渡します。
お返しの品は「日持ちがする、軽い、かさばらない」を目安に。
郵送ならこの限りではありません。
のしは施主の正式なお礼の贈り物という昔からの大事な慣習。
きちんと付けることがマナーです。
しかし、あくまでも初七日法要は故人のためです。
マナーも大切ですが、心から故人のために祈りたいものですね。