二七日(ふたなぬか)ってどんな日?何をするの?
この記事では、二七日の意味・服装マナー・お供えや香典の考え方をやさしく解説します。
招待されたときにも迷わず対応できるよう、浄土真宗を含む一般的な仏教の習わしをまとめました。
浄土真宗の教えとは?
仏教は古代インドの思想が結びついたものと言われています。
人は亡くなると7日ごとに生前の行いの裁きを受けます。
49日後に最後の裁きを受けて生まれ変わるという思想です。
遺族が祈ることで故人に徳が積まれ、天の世界へ行き良い生まれ変わりが出来る。
これが7日ごとの法要の意味です。
しかし、浄土真宗は教えが違います。
浄土真宗では人が亡くなるとすぐに仏様になり、極楽浄土へ戻られたと考えます。
他の仏教のように四十九日まで霊があの世とこの世の間にいないという考えが特徴。
どの宗派も四十九日までは初七日の次は二七日(ふたなぬか)、三七日(みなのか)四七日(よなのか)法要と続きます。
そして、四十九日を経て一回忌などの年忌法要となります。
浄土真宗も仏教なのでほぼ同じです。
一般的に法要は、残された者が故人の供養のために行うもの。
浄土真宗では法要は、故人から仏事に触れる機会をいただいたと解釈されます。
人はいつかは亡くなります。
残された者が死というものを身近に感じること。
そして仏法をいただき、仏となった故人に思いをはせる…。
これが浄土真宗においての法要の意味なんです。
故人はもう仏様となり、阿弥陀如来の元で幸せにしておられる。
だから供養のための読経も祈りも必要ないんです。
故人のために手を合わせるのではなく、祈りも読経も阿弥陀如来に捧げるもの。
浄土真宗での法要はどちらかというと慶事寄りと聞きます。
それはこの考えからなのでしょう。
供養ではないのならお供えはいらない?
初七日法要の次は二七日法要です。
もしあなたが招待されたのなら行くべきです。
法要は誰でも参加できるものではないから。
それだけ故人と縁が深いということなんです。
お香典をきっちり包む場合もあれば、負担になるからと辞退されることもあります。
包むのであれば、金額は親戚などに聞いておくことが大事。
親戚で決まりがあることも多いので。
どちらにしてもお供えは用意しておきましょう。
供養じゃないのになぜお供えが必要なのか…。
それはお供えは故人に捧げるものではないからです。
改めてご本尊の存在に触れる機会。
阿弥陀如来にお供えするためのものなのです。
お香典も線香代という意味。
阿弥陀如来に祈るための線香の代金ということですね。
お供えはお菓子や飲み物、果物、お花などが一般的。
お下がりという習慣があれば分けやすいものが喜ばれます。
お菓子なら生物は避けて、日持ちのする個別包装のものを。
おまんじゅうやどら焼き、おかき、クッキーなど色味を抑えたものが無難。
飲み物ならお茶やコーヒー、パックのジュースなどケースごと。
果物は水気がなく、香りのきつくないものを選ぶようにしましょう。
ケースでも盛り込みでもOKですが、熟す前のものを。
桃やぶどうなど足がが早いと言われる果物は特に注意が必要。
仏前に供えるものなのでのしをつけることを忘れずに。
のしは水引が白黒の結び切りのものを使用します。
関西では黄白の水引もあります。
どれを使うか迷った場合は親戚に聞くのが1番!
仏事や慶事においては親戚=ルールみたなところがありますから。
のしの表書きは「御供」「御供物」「御仏前」となります。
その下に贈る人の名前を書きます。
親戚が集まるようなら同じ名字がいることも。
フルネームを書いておくと分かりやすいですよ。
のしは外のしがおすすめ。
誰からいただいたものかすぐわかるのでありがたいんです。
供養ではないなら喪服でなくてもいい?
気なるのがどんな服装にするべきか、ですね。
二七日は喪主の自宅にお坊さんがいらっしゃることがほとんど。
招かれて行くのなら喪服にするべきです。
ここでいう喪服は黒のブラックフォーマルのこと。
しかし、浄土真宗では法要は追善供養ではありません。
なので平服でお越しくださいと言われることも…。
平服とは喪服ほどかしこまらない服装のこと。
ダークカラーのスーツやアンサンブル、ワンピースなどを指します。
喪服でも平服でも基本的なところは葬儀の時と同じです。
女性なら黒のストッキングを着用しましょう。
スカートはひざ下、肌の露出も抑えて下さい
。
アクセサリーにも注意が必要です。
光るものは避けましょう。
供養ではなくとも仏法をいただく厳かな時間。
きちんと見合った服装を心がけたいものですね。
二七日法要の意味と参列マナーを深掘り解説
二七日法要の意味と仏教での位置づけ
二七日(ふたなぬか)は、故人が亡くなって14日目に行われる法要のこと。
初七日から数えて2回目の「閻魔の審判」にあたる日です。
この日は「盗みの罪」を裁かれるとも言われ、遺族が祈ることで故人の徳を積む意味があるとされています。
ただし、浄土真宗のように「人は亡くなるとすぐに仏になる」と考える宗派では、故人の成仏を願う供養ではなく、仏法を学び、故人を通して生きる意味を見つめ直す時間とされています。
いずれの宗派でも、二七日法要は故人への感謝と家族の心の整理の場として大切にされています。
服装は喪服が基本。平服指定なら地味な装いで
二七日法要の服装は、基本的に喪服(ブラックフォーマル)が最も適切です。
男女ともに黒を基調とした服装を選びましょう。
女性は黒のワンピースまたはアンサンブル、男性は黒のスーツに白シャツ・黒ネクタイが基本です。
ただし、喪主から「平服でお越しください」と案内がある場合は、黒・濃紺・グレーなどの地味な色のスーツで問題ありません。
平服でも「地味」「控えめ」「清潔感」を意識するのが弔事のマナーです。
アクセサリーは真珠のみ可、光る素材や華美なデザインは避けましょう。
お供え物・香典の正しいマナー
二七日は大きな法要ではないため、香典は辞退される場合も多いです。
ただし、辞退の案内がない場合は包んでも構いません。
相場は3,000〜5,000円程度で、「御仏前」または「御供物料」と書きます。
お供え物を持参する場合は、日持ちする個包装のお菓子・お茶・果物などを選びましょう。
のしは白黒または黄白の結び切りで、「御供」「御供物」と書き、下に自分の名前を入れます。
特に関西地方では黄白の水引が使われることもあるため、地域の習慣を確認すると安心です。
お供えはあくまで故人ではなく、阿弥陀如来やご本尊への感謝を表すものとして捧げます。
二七日とは!招待された時の服装、お供え物は必要?【まとめ】
本来人が亡くなると、法要は四十九日まで7日ごとに行われます。
二七日始め法要はすべて故人の徳と成仏のために祈るもの。
法要を故人の供養という教えではない浄土真宗にも7日ごとの法要があります。
教えは違っても、どちらも仏事に触れて故人を偲ぶ大切な慣習。
お参りする時、基本的に望ましい服装は喪服です。
平服が許されるのは喪主から一言あった時だけ。
平服でも弔事としてのマナーは守りましょう。
忙しい現代では、二七日などは省略されることが多くなりました。
行う、行わない、どちらが正解とかはありません。
遺族の哀しみはみな同じですから。
家族みんなで仏壇に手を合わせて故人を偲ぶ…。
そんな日にしたいものですね。
