法事の案内状に「平服でお越しください」と書かれていると、「カジュアルでもいいの?」と迷ってしまいますよね。
しかし、平服=普段着ではありません。
身内だけの法事でも最低限のマナーを守る必要があります。
この記事では、男女別に法事の適切な服装と、カジュアルとの違いをわかりやすく解説します。
法事の服装の注意点!喪服にも階級がある?
喪服には「正喪服、順喪服、略喪服」の三種類があります。
正喪服
弔事において最も格式高い正装
葬儀から一周忌まで
準喪服
ブラックフォーマルでもOK。
三回忌以降
略喪服
黒以外なら紺、グレーなどのダークカラーのスーツ。
七回忌以降
お通夜以外にも仮通夜というものがあるのをご存知ですか?
病院で亡くなっても一度自宅に戻ります。
仮通夜とは故人が亡くなった当日の夜に自宅で行われるもの。
葬儀の前の日にとりおこなわれるお通夜が本通夜です。
急な訃報で仮通夜に駆けつける際、喪服だと用意していたようでかえって不謹慎。
なので仮通夜では略喪服がマナーです。
私の在住地域ではご近所さんが亡くなって自宅に一時帰宅すると、顔出しといってご挨拶に伺います。
さすがにスーツには着替えませんが、黒やダークカラーの服に着替えるのが常識。
では女性、男性の具体的な法事の服装は…?
法事の女性の服装
お通夜、葬儀、一回忌までは喪服です。
会場で法事をするほど参列者が多い三回忌なら喪服が無難。
喪服は基本的に肌の露出が少ないようにデザインされています。
スカートの丈も長めに作られています。
夏用の喪服でも黒のシースルーなどで涼しげな上品なものが多い。
ワンピースやツーピースタイプがほとんどです。
参列者の介助や動くことが多い方はパンツスタイルの喪服がおすすめ。
ここで一つ注意点。
喪服の中でも着物が一番格式が高い。
でも、着物は喪主、喪主が男性ならその妻が着るものです。
それ以外の参列者は洋装が基本。
身内のみでの三回忌以降はブラックフォーマルでも大丈夫です。
招待状に平服でと書いてあれば黒にこだわらなくても。
濃紺、濃グレーなどのダークカラーのワンピースやアンサンブルがいいですよ。
平服といっても普段着のようなカジュアルな服装はNG!
肌見せは控えて、スカートの丈にも気を配りましょう。
小物にも注意が必要です。
ストッキング、バッグ、靴などの小物は黒で光沢のないものを。
アクセサリーはパール、オニキスのものを選ぶと上品です。
ネックレスは一連で。
ピアスやイヤリングは揺れないデザインにしましょう。
男性の法事の服装
お通夜、葬儀から一回忌、または三回忌まで女性と同じく喪服です。
それ以降の平服ならダークカラーなスーツ。
女性と同じく黒、濃紺、濃グレーを選んでくださいね。
ネクタイは黒が望ましいけれど、スーツに合わせたダークカラーならOK。
光るネクタイピンは避けましょう。
シャツは白が無難です。
靴は黒で光沢のないものを。
弔事に向かない服装、素材を知ろう
リクルートスーツ
黒でも喪服の格式高い黒色とはまったく違います。
毛皮、本革のコートや小物
殺生を連想させるので弔事にはタブー。
バッグやコートにファーがついていないかチェック!
カジュアルな服装
ジーンズ、Tシャツ、半ズボン、ミニスカート、カラーパンツなど。
身内のみといっても注意してください。
どこで法事が行われるか、お坊さんによる読経があるかにもよりますが…。
自宅で行うとしても法事は法事。
常識ある服装を心がけましょう。
悩んだら参列する親戚に聞いてみることも必要です。
同じくらいの年齢のいとこがいれば、相談してみるのもいいかも。
法事の「平服」と「カジュアル」は違う!NG・OKの境界線を解説
そもそも「平服」とは?
法事の案内状でよく見かける「平服でお越しください」という言葉。
これは「喪服ほどかしこまらなくていい」という意味であり、普段着(カジュアル)でOKという意味ではありません。
平服=略喪服や地味なスーツ・アンサンブルを指し、「黒や濃紺、濃グレーなど落ち着いた色合いの服装」が基本です。
法事で避けるべきカジュアル服装例
以下のような服装は、どんなに身内だけでも避けましょう。
- ジーンズやチノパン
- 半ズボン・ミニスカート
- Tシャツやトレーナー
- ノースリーブや露出の多い服
- 派手な柄・ブランドロゴ入りの服
- スニーカー、サンダル、ブーツ
「身内だけだし…」と思っても、僧侶の読経がある場では場違いな印象になります。
逆に“控えめカジュアル”としてOKな服装例
七回忌以降や、法要後にお寺ではなく自宅で食事だけ行う場合などは、少し崩しても構いません。
男性:
- ダークグレーや濃紺のスーツ
- 黒やグレーのネクタイ(光沢なし)
- 黒靴(革または合皮)
女性:
- 黒・紺・グレーのワンピースやアンサンブル
- ストッキングは黒またはベージュ
- 小物・靴・バッグは黒で統一
要は、「黒を基調とした落ち着いた服装」+「露出・装飾を控える」ことが大切です。
法事の服装は男女とも喪服が基本!カジュアルはNG?【まとめ】
法事を重ねるごとに、故人を亡くした悲しみや寂しさが少しずつ癒されていきます。
故人を偲ぶ気持ちに変わりはないものの…。
悲しみが癒されていくのと同時に服装にも変化が出るもの。
三回忌までは男性も女性も喪服が基本です。
なければレンタルしましょう。
訃報の便りは急に届くものです。
成人した大人なら一着は喪服を用意しておきたい。
弔事は人の死を悼むもの。
なので、特に立ち振る舞いや服装などのマナーには厳しい。
その場の雰囲気に合わせた服装を心がけましょう。
